小林製薬は8日、紅麹を配合するサプリメントの健康被害問題を受け、紅麹事業からの撤退を発表した。撤退完了日は未定。なお、原因究明を進めながら、“紅麹コレステヘルプ”などの摂取で健康被害にあった利用者に対する保障の申請を19日から受け付ける。金額は個別に算定する。
現時点では原因の特定に至っていないが、紅麹の培養中に青カビが混入・増殖することで、プベルル酸などの化合物を産生し、健康被害が生じた可能性が指摘されている。「衛生管理や手順書の不備、品質管理上のリソース不足なども原因の1つと考えている」(同社)。再発防止策を講じることが企業としての使命とし、継続して紅麹関連商品に係る製造ラインの問題点を全て洗い出すという。
併せて発表した2024年1〜6月期連結決算では、売上高が前年同期比0.7%減の731億円、営業利益が同9%減の94億円、経常利益が同6.6%減の104億円、純利益が同81.7%減の14億円だった。国内事業は、紅麹関連製品の自主回収の影響でヘルスケアの減収が響き、売上高は同5.7%減の567億円だった。
5月に取り下げた24年12月期の通期連結業績予想は、売上高が前期比2.6%減の1690億円、営業利益が同6.9%減の240億円、経常利益が同6.7%減の255億円、純利益が同40.5%減の121億円と見込む。