バロックジャパンリミテッドは8月6日、店舖での不要衣類回収を始めた。店舗に回収ボックスを設置し、不要衣類を入れた顧客に、次回来店時使用できる500円の割引券(5000円以上の買い物で利用可能)をプレゼントする。回収の対象とする品は、衣類であればどんな素材でもOK。また、バロックが取り扱う商品のみならず、他社の衣類も受け付ける。
回収するのは、リウエア(再着用)、リユース(繊維として再使用)、リサイクル(再資源化・再生利用)の事業をグローバル展開している世界大手の古着リサイクル企業、ソエックス・グループのアイコレクト社(スイス)の100%子会社、アイコジャパン。同社は今年2月に、アパレルリサイクルショップのドンドンダウン オン ウェンズデイを運営するドンドンアップの岡本昭史・社長が設立した古着・靴の回収と輸出を行なう企業だ。アイコジャパンとしては、親会社同士がグローバル契約しているH&Mをのぞき、日本国内のアパレル企業とは初めての本格契約になる。回収ボックスに集まった不要衣類は、同社に売却され、リウエアとして、世界700ヵ国以上の発展途上国に送られたり、ヨーロッパの自動車工場でフェルト状に加工され、断熱材の材料として使用されたりの処理が行なわれる。岡本社長は、「日本では200万トンの古着が回収されているが、そのうちの20%しかリサイクルされていない。多数のブランドを擁するグローバル企業、バロックとの発信力を活用し、リサイクルの仕組みを伝えていきたい」と意気込む。
設置1号店に「アズール バイ マウジー(AZUL BY MOUSSY)」の旗艦店である新宿店を選び、今後拡大していく方針だ。松田信一バロックリミテッド取締役は、「グローバル戦略を本格化させる中で、環境への負担を削減させる取り組みも欠かせない要素になってきた。今後、積極的に設置を拡大させ、店舖で訴求させていきたい」と話す。