かねてから経営立て直しのためにビューティブランドを手放すとうわさされていたプロクター・アンド・ギャンブル(以下、P&G)が動きを見せた。5月21日、傘下のヘアケアブランド「フレデリック・フェッカイ」を売却すると発表した。売却先は、化粧品の製造および輸入販売を手掛けるシャニール・エンタープライズの子会社であるデザイナー・パルファム、ラックス・ブランズの両社が立ち上げた合弁会社。売却額は非公開だが、業界筋は2008年の買収時の4億4000万ドル(約523億6000万円)から大幅に値を下げ、5000万ドル(約59億5000万円)程度と推定されている。創設者のフェッカイは、自身のブランドを買い戻そうとしていたようだが契約面で折り合いがつかなかったとみられ、売却後はアドバイザーとしてブランドにとどまる。
なおP&Gは、「カバーガール」「マックスファクター」といったブランドの身売り先も探していると報じられている。