「アットコスメ(@COSME)」を運営するアイスタイルは16日、サプリメントや医療美容などの事業領域への参入を発表した。健康寿命の伸長やジェンダーニュートラルな価値観の浸透を背景にビューティ市場はさらに拡大する可能性を加味し、サプリ、健康食品、美容医療、フェムケアといった領域への参入を決めた。
この方針を踏まえた第一歩として、「アットコスメ」発の美容に特化したサプリの発売を計画する。「何を買ったらいいかわからない」という悩みに答えてきた同社が培ってきたブランド力を生かし、初心者が手に取りやすいベーシックな商品を展開する予定だ。サプリの継続利用を軸とするECのサブスクリプションといった施策にも取り組む。
データのマネタイズで収益性改善を目指す
収益基盤が安定した国内事業を軸に、今後は連続的な増収増益に加えて連結営業利益率の底上げを目指す。その1つとして、データのマネタイズを強化する。他社商品と比較できる口コミ分析サービスのPoC(サービスのアイデアや技術が実現可能か検証するプロセス)を実施する。今は実験段階でサービスリリース時期は未定だ。
既存の事業においては、ECと店舗のリテール事業でユーザーとブランドの接点を増やし、「販売力を有する小売事業者」としてさらなる成長を目指す。これらの取り組みにより、4〜5カ年の中期事業目標において売上高1000億円を掲げる。
韓国子会社Glowdayzとトレンダーズの協業事業を本格始動
アイスタイルの子会社であるGlowdayz (グローデイズ)はこのほど、トレンダーズとの協業事業を本格始動した。韓国国内でコスメと美容の総合サイト「GlowPick」を運営するGlowdayzと、美容商材のデジタル、SNS マーケティング支援を展開するトレンダーズが、両者の知見を生かして韓国化粧品ブランドの日本市場への進出、拡大支援事業を実施している。
すでに複数のブランドにおいて実施が決定している。8月8日には、韓国・ソウルで韓国のコスメブランドに向けた共同セミナーを開催した。