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特集 人生100年時代のカギはインナービューティ 第8回 / 全8回

減量薬オゼンピックの副作用に対処するサプリメントが登場 吐き気や筋肉減少にアプローチ

内科と肥満症の認定医であるアレクサンドラ・ソーワ(Alexandra Sowa)が設立した米サプリメントブランド「ソーウェル(SOWELL)」は8月14日、GLP-1減量薬の一般的な副作用に対処するサプリメント“GLP-1 サポートシステム”(105ドル=約1万5300円)を発売した。食物繊維(35ドル=約5100円)とプロテイン(45ドル=約6500円)、電解質(35ドル=約5100円)を含む、GLP-1減量薬ユーザーのニーズと副作用にあわせた処方で、吐き気や筋肉減少などの軽減が期待できる。まずはD2Cで販売を開始し、9月から一部の小売店でも取り扱う予定。

約1年半前に開発に着手したソーワ医師は、「同サプリメントは私が患者のために必要としていたもので、当時はGLP-1減量薬ユーザー特有のニーズに特化した商品は市場になかった」と話す。この1年で、多くのサプリメントブランドや小売業者が減量薬ブームに乗った。「自然界のオゼンピック(OZEMPIC)」と呼ばれるベルベリン(BERBERINE)が流行しすると、いくつかのサプリメントブランドが独自のバージョンを発売。米サプリメント専門店ビタミン ショップ(VITAMIN SHOPPE)は最近GLP-1減量薬ユーザー向けに、吐き気や筋肉減少などの副作用に対処する食物繊維やプロテイン、電解質、プロバイオティクスなどの商品を壁一面に陳列した。

ソーワ医師は、過去10年にわたりGLP-1減量薬ユーザーと向き合ってきた経験を生かし、同カテゴリーに新風を吹き込むことを目指している。「10年以上、ホリスティック医療の一環としてGLP-1減量薬の処方箋を書いてきたが、医療現場でできることは限られているとすぐに気付いた。より多くの人を助けたい、生活習慣予防や健康学に関する専門知識を世に出したいという思いから『ソーウェル』を立ち上げた」と話す。

「GLP-1減量薬ユーザーが直面する問題の一つは、喉の渇きや食欲が著しく減少すること。また、味覚も変化する」といい、ユーザーの味覚に合うようにサプリメントのフレーバーを開発。人工的な素材は一切使用せず、最も穏やかで自然なフレーバーを作っている。

同氏は、「GLP-1減量薬ユーザーの最大70%が1年以内に投薬を中止するが、その主な理由は副作用だ。しかし無計画に中断すると、薬の効果を最大限に発揮することはできない。副作用を軽減してこの薬に対処し、人々の気分を改善する解決策を開発したい」と語る。

米NPO情報機関KFFによると、米国の成人の8人に1人がオゼンピックに代表されるGLP-1減量薬を試したことがあるという。ソーワ医師は、新たな研究がさらなる利点を示し、薬がより入手しやすくなれば、この数字はますます増加すると予想している。

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