イソップ物語の「北風と太陽」は、旅人の外套(マント)を脱がすことが出来るか、北風と太陽が互いの力を競い合うお話です。外套を無理やり吹き飛ばそうとする北風に対し、旅人を温かい光で包み込む太陽が勝利します。強行的な態度よりも寛容に対応する方が得策という教訓を伝えており、人間関係や国家外交などの場面でもたびたび引き合いに出されます。
あるアパレルメーカーのMD担当の言葉をたまに思い出します。「子供に『北風と太陽』の絵本を読み聞かせながら思った。アパレルメーカーとしては太陽にずっとポカポカされるのは困りものだ」。要するに、暦の上では秋冬なのに暖かくてコートなどの重衣料が売れないことを嘆いていたわけです。物語の教訓からは外れるけれど、気持ちはよく分かります。
8月19日号の「WWDJAPAN」は「長い夏 シン・勝利の方程式」と題した特集を組み、気候変動に試行錯誤する企業をリポートしました。
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