クロスカンパニーは、今期(2016年1月期)から非正規社員の採用を始める。今期で1400人程度を採用する。1994年の創業以来、「全正社員制度」を社是に掲げて、販売員を含む全てのスタッフを正社員として雇用してきたが、これを撤回する。
2月26日に行われた社員総会で石川康晴・社長が全国から集まった1200人の店長を前に発表した。28日には石川社長が自身のフェイスブックに「苦渋の決断。20年間続けてきた全社員制度を廃止します。考えに考え抜いて決めました」と投稿した。理由として、就職活動中の若い層から正社員化を望まない声が年々増えていることや、働き方の多様化によってアルバイトへのニーズが出ていること、若い社員の待遇を上げることなどが挙げている。
クロスカンパニーの15年1月期の連結売上高は1100億円の見通し。18年1月期に1500億円の中期目標を掲げて国内外で出店攻勢をかけている。来年をメドに株式を上場する計画も進めており、安定的な人材確保が急務になっていた。