東京・銀座のソニービルのリニューアルプロジェクト、銀座ソニーパークプロジェクトは「銀座 ソニーパーク(Ginza Sony Park)」を15日に竣工した。グランドオープンは2025年1月を予定している。
ソニーによって「街に開かれた施設」としてオープンしたソニービル(1966〜2017年)の角地には、ソニーのファウンダーのひとりである盛田昭夫が「銀座の庭」と呼んだ10坪のパプリックスペースがあった。そのスペースを受け継いだ銀座 ソニーパークは18年から21年の3年間は、新しいビルをすぐに建てず、ビルの解体途中では公園として解放し、コロナ禍を含む約3年間で約854万人が来園した。今回竣工された銀座 ソニーパークは「銀座の庭」から「銀座の公園」へと、これらの歴史や思想を継承、拡張し、体験型のプログラムや飲食などさまざまなアクティビティーによって街や人々にリズムを生み出す場として再びオープンする。
ソニービルの設計思想を継承
銀座 ソニーパークは、地上の三方が道路に面し、地下は地下鉄コンコースと地域最大級の地下駐車場に直結する。これはソニービルから続く、都市機能と建物を有機的に結びつける「ジャンクション建築」の考えを継承している。またソニービルは、限られた敷地面積の有効的な使用を考えた「花びら構造」と呼ばれるスキップフロアによって、地上階のフロアを連続した空間でつなぐ 「縦のプロムナード」を実現していた。銀座 ソニーパークではこのコンセプトを進化させ、大胆に地上の外部空間を取り込みながら地下3階から地上5階(屋上)まで建物全体をつなげる一本の新たな「縦のプロムナード」をつくり出している。さらに、銀座の街の中では珍しい打ちっ放しコンクリート建築となっている。このコンクリート打設は重心の低い建物のフォルムとあわせて、公園の持つプラットフォーム的な要素を体現している。
展覧会や内覧ツアーも
25年のグランドオープンまでの間には、展覧会や内覧ツアーの開催が予定されている。23日から開催される「銀座 ソニーパーク プロジェクト展」では、1966年開館のソニービルから銀座 ソニーパークへの継承と拡張のプロセスや新築工事の記録を映像や写真で展示する。また、30日からは竣工直後の建築を期間限定で公開する内覧ツアーも行われる予定だ。
■銀座 ソニーパーク プロジェクト展
日程:8月23日〜9月29日
時間:11:00 〜19:00(予定)
場所:ソニーパーク ミニ
住所:東京都中央区銀座 5丁目3番1号地先 西銀座駐車場地下1階
入場:無料
■銀座 ソニーパーク 建築内覧ツアー
日程:8月30日〜9月1日
時間:10:30〜11:30/14:00〜15:00/16:30〜17:30
場所:銀座 ソニーパーク
住所:東京都中央区銀座5丁目3番1号
参加方法:Peatixによる事前申し込み(各回定員制、先着順)