モンゴルのカシミヤ素材のPRを目的に新設された「モンゴルカシミヤ大使」に、タニラグの鈴木亜衣子・社長が起用され、2月17日に東京・渋谷の駐日モンゴル大使館で記者会見を行った。
モンゴルを拠点に15年間にわたって、現地の人々とカシミヤの輸出拡大に尽力してきた鈴木社長の功績が認められたもの。今後はモンゴル国の支援を受けながら、モンゴル産のカシミヤ素材の一層の普及に取り組む。
鈴木社長は2001年からモンゴルでのカシミヤ事業に携わってきた。貧困に苦しむ現地の人々に衝撃を受け、カシミヤのブランディングを通じて、経済的自立を促そうと起業。遊牧民と共に生活しながらカシミヤヤギの飼育から現地の人々との商品開発まで幅広い事業活動を行ってきた。セント・マーチン美術大学出身のデザイナーを起用したり、クラウドファンドを利用して資金を集めたりするなどの手法が実を結び、徐々に事業を拡大。「メード・イン・モンゴリア」を掲げる自社ブランド「タニラグ(TANILAG)」は、昨年秋から伊勢丹新宿店でもストールなどの取り扱いが始まり、半期で約4000万円を売り上げた。
会見で鈴木社長は「モンゴル産のカシミヤの品質は世界最高峰。アジアの『ロロピアーナ』と呼ばれるようにブランディングを強化してきたい」と抱負を述べた。