国内の皮革素材や皮革製品にまつわる業者で組織する日本皮革産業連合会(以下JLIA、藤原仁会長)は、「お肉を食べて革製品を使おう!」と題したキャンペーンを9月1日〜10月31日に実施する。期間中に特設サイトで皮革や革製品にまつわるクイズに正解すると、総額1000万円以上の高級牛肉や革製品が総計826人に当たる。
冷凍の黒毛和牛ロースステーキ200g×2枚(1万円相当)、黒毛和牛すき焼き用500g(同)が各250人に当たる。そのほか、靴、バッグ、小物など109種の国産革製品を326人にプレゼントする。「マドラス(MADRAS)」「土屋鞄」「ゲンテン(GENTEN)」など有名国産ブランドも賞品にラインアップする。
キャンペーンは、同連合会が21年にスタートした革製品のサステナビリティを発信するプロジェクト「シンキング レザー アクション(TLA)」の一環として、JA全農ミートフーズの協力の下実施する。趣旨は、食肉を通じて皮が「副産物」であること、またそれを使った皮革製品を買うことが「サステナブルな選択である」という同連合の考えを広く認知してもらうことにある。キャンペーンキャラクターにはタレントの関口メンディーを起用した。
「革は副産物」6割が非認知
キャンペーンで広く発信
27日、都内で発表会が行われ、TLAの座長を務める川北芳弘氏が登壇した。川北座長は近年、「革のために動物の命を奪っている」「革製品の使用をやめると、アニマルウェルフェアやアニマルライツなどの活動に貢献できる」といった“誤解”が生まれているとし、皮革はあくまで畜産・食肉産業の副産物であることを強調。「皮革製品は、お肉を食べるときに余る皮をすみずみまで使用している、アップサイクルな素材だ。革製品を作ることをやめてしまえば皮を大量に廃棄することになり、結果的に焼却などによるCO2排出につながってしまう」と語った。
また、同連合会が実施した消費者約1000人対象のアンケートでは、約62%が「皮が副産物であることを認知していない」と回答したという。「お肉を食べたら皮が出るし、その皮(革製品)を大切に使うことはサステナブルである。そのことを知ってもらいたい」と繰り返し強調した。
発表会にはゲストとして関口、タレントの岡田結実と雪平莉左も登場。革製品にまつわるエピソードや素朴な疑問を川北座長らと掛け合い、最後は関口が「(革のサステナビリティを)広メンディー!」と絶叫して締めくくった。