先日お伝えした通り、先週末は空間デザインに関する審査会に参加しました。
ファッション&ビューティ業界にとって最も重要な空間デザインと言えば、旗艦店でしょう。考えてみれば、私が「WWDJAPAN」に携わるようになってもうすぐ20年。この間に取材してきた旗艦店と、その理想像は、時代と共に変化してきた印象があります。
私が「WWDJAPAN」に携わり始めた頃の旗艦店、特にラグジュアリーブランドの旗艦店にとって一番大事なのは、「ラグジュアリー感」だったと思います。あ、当たり前ですね(笑)、そういうブランドなんだから。当時多かったのは、例えば大理石の床や、漆黒の柱、深い赤の絨毯など。店外とは明らかに違う世界に設え、「特別感」を提供するのが旗艦店だったように思います。
「特別感」は、いつの間にか「開放感」という言葉に取って代わられました。十数年ほど前からでしょうか?目指すのは、店外とは明らかに違う世界ではなく、店外の雰囲気、特に陽の光をたっぷり取り込もうとする店舗。ゆえに大理石の床はウッディーに、黒はむしろ敬遠されて明るい色合いに、窓をなるべく大きくするようになりました。
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