米国では今年の「ファッションズ・ナイト・アウト(FNO)」開催を見送ることが決定した。「FNO」は2009年にファッション業界を支援し、景気回復のきっかけを作るためにニューヨークでスタート。米「ヴォーグ」誌のアナ・ウィンター編集長の肝いりで好評を呼び、同誌のほか米国ファッション・デザイナーズ協議会などをスポンサーに迎えて、毎年9月に開催されてきた。昨年は全米500都市のショップが参加し、世界30都市で行なわれるまでになっていた。
「FNO」が実際に売り上げ増につながっていたかどうかは、参加したリテーラーの間でも議論の余地があり、大規模なストリートパーティと見る向きが多かった。さらにこの4年の間に、イベントの質を維持するために、デザイナーやリテーラーたちの負担が次第に大きくなっていた。デザイナーたちにとっては春夏ニューヨーク・コレクション開催時期と重なることも重荷になっていたようだ。
「ヴォーグ」を発行するコンデナスト・インターナショナルのスポークスウーマン、ニッキー・イートンは、「『FNO』は今年もタイとウクライナが初参加し、19ヵ国で開催される」とコメント。なお、日本は開催する予定。