オランダ発のデニムブランド「DENHAM(デンハム)」は、表参道ヒルズの地下3階に新コンセプトショップをオープンした。店舗面積は26坪で、アムステルダムにある直営店のモチーフを東京で再現。ホワイトを基調にウッド什器を配した優しい内装になっている。商品は、デニムパンツを軸にシャツやアウターなど、メンズのフルラインを取り扱う。限定アイテムとして、伊ブランド「ブッテロ」とコラボしたローカットデニムスニーカーを用意するほか、ブランド創立5周年記念ブックを先行販売している。
また、ジェイソン・デンハム=オーナー兼デザイナーが来日し、日本市場の重要性について語った。「ブランド創立5周年を迎えたが、現在は米や仏、伊、英など、世界22 ヵ国で販売している。中でも日本は最も重要なマーケットだ。日本の消費者は自分のスタイルを持っており、商品の理解力が高い。表参道ヒルズの優良顧客を獲得することも可能だ。イメージとしては30 〜 40歳の男性を取り込みたい」と語る。
一方、デンハムジャパンの根岸洋明・代表は「表参道ヒルズ店の初年度は8000万円の売り上げを見込んでいる。メンズのフルアイテムを揃えたが、立地を考えるとカップルの来店も増えるだろう」と語っている。代官山の路面店は約2億円の年商となっており、新たに開設した伊勢丹新宿店メンズ館のショップも好調。クラフト&ヴィンテージ感のあるデニムパンツが、日本のメンズマーケットに浸透している。代官山店などの売れ筋は、ノンウォッシュ仕様のクロスバック立体裁断デニム(2万円台後半)になっているが、阪急メンズ・トーキョーの店舗では6万円台のデニムが売れ筋に浮上。手作業で細かい表情やディテールをつけたデニムパンツにリピーターがつき始めている。
今後は「アクセサリー類のバリエーションを広げ、ブランドのトータル化を進めながら、ウィメンズの販売を本格化する」(ジェイソン・デンハム=オーナー)とし、3月27日には伊勢丹新宿店にウィメンズの店舗を開設するほか、卸販売も増やす方針。ウィメンズラインは、「アレキサンダー・マックイーン」「アクアスキュータム」などでキャリアを積んだマリアン・フェイをデザイナーに起用し、2013年春夏シーズンからクリエイション活動を始めている。13-14年秋冬には、デニムから派生したトップスやアウターに加え、ドレープ感のあるロングドレスといったカジュアルに留まらないアイテムを打ち出す。