「バルマン(BALMAIN)」は8月27日(現地時間)、クリエイティブ・ディレクターのオリヴィエ・ルスタン(Olivier Rousteing)が手掛けるフレグランスコレクション“レ・エテルネル・ドゥ・バルマン”を発売した。エスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES以下、ELC)のライセンスの元、公式オンラインショップと一部のブティックで販売する。
ラインアップは、ジェンダーレスな全8種類で各300ドル(約4万3800円)。2010年に発売した“カルボンヌ”など過去の商品を再解釈した複雑な香りから、シダーウッドとパチョリの絶妙なバランスを持つ“ブロンズ”などの新作まで幅広くそろえる。ボトルは「バルマン」のシンボルである黒と金、アイコニックなストライプはそのままにひし形へと変更し、リサイクル可能な素材となった。
ルスタンは長年、フレグランスの開発に関心があった。10代の頃から「ジャンポール・ゴルチエ(JEAN PAUL GAULTIER)」の“ル マル”を愛用し、祖母の使うスキンクリームが香水のようで好きだったと語っている。祖母は「バルマン」が1979年に発売した“イヴォワール ドゥ バルマン”を身につけていたという。また、創業者のピエール・バルマン(Pierre Balmain)はブランドを立ち上げた45年の翌年、最初の香水“エリゼ64-83”を発売し、続々と象徴的なフレグランスを生み出した。ビューティ領域は、まだルスタンが触れていないブランドのレガシーの最後の一つである。
「バルマン」のビューティビジネスは2017年以降停滞していたが、22年9月にELCとグローバルビューティライセンスを締結したことをきっかけに新たなスタートを切った。ELCのギヨーム・ジェセル(Guillaume Jesel)=ブランドプレジデント兼CEOは「オリヴィエ(・ルスタン)は10年以上の経歴を持ち、最年少のクリエイティブディレクターかつ、最も長く在任している人物」と評価する。売り上げには言及しなかったが、業界関係者は“レ・エテルネル・ドゥ・バルマン”が発売から1年で5000万ドル(73億円)に達すると見積もる。