ハイジュエリーのテーマは、自然現象からメゾンのルーツまで多岐にわたる。それらを普遍的かつモダンに表現するのに多くのジュエラーが採用するのが、グラフィカルなアプローチだ。さまざまなテーマのエッセンスを抽象的なデザインに落とし込むことで、視覚的にインパクトのある作品に仕上がる。規則的、またはイレギュラーに幾何学模様を刻むデザインは、一見シンプルだが、チャレンジングだ。それを実現するには、宝石の調達から石のセッティング、仕上げまで、ジュエラーの力量が問われる。(この記事は「WWDJAPAN」2024年9月2日号からの抜粋です)
「エルメス(HERMES)」
色と光と幾何学模様の共鳴を
ジュエリーで表現
“物質ではない色や光の知覚を巡る実験”というユニークなテーマを元に、カラフルな色石を用いて表情豊かにジュエリーで表現した“レ・フォルム・ド・ラ・クルール”。“スプラカラー”ネックレスは、光波の回折をビビッドに描いた作品。中央の三角形のディスクがプリズムの役割を果たし、それを通してさまざまな色に変化する光線をマルチカラーの宝石を連ねたフリンジが表している。色と光、幾何学模様の共鳴が印象的な作品。
「ダミアーニ(DAMIANI)」
モザイク状に敷き詰めた宝石で
涼やかに描く川の流れ
原石が持つありのままの美しさを生かし、職人が一つ一つ宝石をぎっしりとモザイク状に敷き詰めて完成する“ファンタジーカット”コレクション。“ファンタジーカット アクア”ブレスレットは、誕生と活力を象徴する水のピュアなエッセンスをさまざまなカットとカラットのパライバトルマリンで表現。ランダムな宝石で描き出す涼やかな川の流れの中央には、ファンシーカラーのダイヤモンドを添えて水面の輝きをプラスしている。
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