政府は12日、日本が強みを持っているとされるアニメやファッションを軸に、海外でビジネスを進める企業に資金面でサポートする「クール・ジャパン推進機構」を設立するための法案を参議院本会議で賛成多数で成立し、可決した。法律では、政府が500億円を出資し、株式の50%以上を保有する形で官民共同の機構を設立する。日本のカルチャーを題材にした商品やサービスを、海外で販売する日本企業に投資を行なうもの。政府は、成長戦略の柱として、日本のアニメやファッション、日本食などの国際展開を推進しており、2012年12月に発足した安倍内閣では、稲田朋美内閣府特命担当大臣が「クール・ジャパン戦略担当大臣」に任命されている。支援対象として、自社コンテンツの輸出を念頭に置くアニメやインターネット企業、さらにファッション分野では、衣料品ブランドも含まれるようだ。クール・ジャパン構想は2010年、当時の民主党政権下で経産産業省に「クール・ジャパン室」が設置されたことに始まる。後の自民党政権にも引き継がれ、安倍首相が主導する形で法案を通している。