「トム フォード(TOM FORD)」は、新たなクリエイティブ・ディレクターにハイダー・アッカーマン(Haider Ackermann)を任命した。7月にわずか2シーズンで退任したピーター・ホーキングス(Peter Hawkings)の後任となる。アッカーマンは9月4日付で就任。来年3月の2025-26年秋冬パリ・ファッション・ウイーク中にデビューショーを開き、初のコレクションを披露する予定だ。
アッカーマンは就任に際し、「長年敬愛し、大きな尊敬を抱いてきたトム・フォードのレガシーを称えることは、私の大きな誇り。この先何が待ち受けているのか、とても楽しみだ」とコメント。また創業デザイナーのトム・フォードは、「以前からハイダーの作品の大ファン。ウィメンズウエアもメンズウエアも共に魅力的だ。彼は素晴らしい色彩感覚の持ち主であり、シャープなテーラリングを得意とし、そして何よりもモダン。私たちは多くの同じ歴史的なインスピレーションを共有していて、彼がこのブランドで取り組んでいくことを見るをとても楽しみにしている。3月のショーでは、私は真っ先に立ち上がって拍手を送ることだろう」と述べた。
アッカーマンは1971年コロンビア生まれ。名門アントワープ王立芸術アカデミー(Royal Academy of Fine Arts Antwerp)で学んだ後、2001年に自身のブランド「ハイダー アッカーマン(HAIDER ACKERMANN)」を設立。20-21年秋冬シーズンまでコレクションを発表してきた。また、16年から18年には「ベルルッティ(BERLUTI)」のクリエイティブ・ディレクターも務め、今年5月には「カナダグース(CANADA GOOSE)」初のクリエイティブ・ディレクターにも就任した。
なお、「トム フォード」は現在、「トム フォード ビューティ」ブランドのもとでフレグランスやカラーコスメなどを手掛けているビューティ企業のエスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES)が知的財産などを取得しているが、同社はファッションの中核からは遠く、現在実質のビジネスはライセンス契約を踏まえてファッション事業全般の生産などを手掛けてきたエルメネジルド ゼニア グループ(ERMENEGILDO ZEGNA GROUP)が担っている。