ファッション
特集 サステナブルアパレルの作り方

ロンハーマン生産部部長が語るサステナビリティへの葛藤と挑戦

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PROFILE: 徳永裕美リトルリーグ執行役員ロンハーマン事業部デザイン生産部部長

徳永裕美リトルリーグ執行役員ロンハーマン事業部デザイン生産部部長
PROFILE: (とくなが・ゆみ)2008年サザビーリーグ入社。ロンハーマンの日本上陸・立ち上げ時よりオリジナルブランドのデザインを担当。2016年4月よりリトルリーグ カンパニーオフィサーに就任。現在もオリジナルブランドのデザイン、ディレクションを行いながら愛のあるものづくりに現場で向き合う

ロンハーマン(RON HERMAN)」は2021年に公表したサステナビリティビジョンの下、30年までにオリジナル商品における主要素材(コットン、ナイロン、ポリエステル)をオーガニックやリサイクルなどの環境配慮型に切り替えることを目標に取り組む。「ロンハーマン」の日本上陸時から全オリジナル商品を監修する徳永裕美リトルリーグ執行役員ロンハーマン事業部デザイン生産部部長は、ビジョン発表後モノ作りの考え方が「がらりと変わった」と振り返る。「長く愛されるクリーンで高品質な商品を届ける」という課題に向き合う徳永部長の葛藤と挑戦を聞いた。

「地球や未来のためと言葉では理解できても、仕事と結びつけられなかった」

それまで商品企画は「ブランドの世界観をどう表現するか」が徳永部長の最優先事項だった。ビジョン発表を機に、そこに生産プロセス全体への「責任」という言葉が加わった。「たとえば素材は、ロサンゼルスの雰囲気を表現するのに適しているか、着心地はどうか、体のラインが綺麗に見えるかといった視点で選んでいたが、原料はどこから来て、どうやって作られているのかといったところまで意識を配る必要があった」。

その意識改革は決して容易なものではなかったと言う。「今まで自分が正しいと思ってきた服作りは何だったんだろうという衝撃。地球や未来のためという言葉は理解できても自分の生活や仕事とはなかなか結びつけられなかった。加えて、関わる人の立場が違えば、サステナブルの正解も異なる。社員と事業に関わる人の幸福をビジョンに掲げるなかで、どう実行に移せばいいのか見えなかった」と話す。

使用量の多いコットンに着手 「最初は何が正解か分からなかった」

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