業界関係者の間で、「カルティエ(CARTIER)」や「モンブラン(MONTBLANC)」などを傘下に置くラグジュアリー・コングロマリットであるリシュモングループが「クロエ(CHLOE)」を売却するのではないかという噂が出ている。また投資家たちは「クロエ」が売却された後の同ブランドのマネジメントを引き継ぐ人材を確保する動きに出ているという。「上海灘(SHANGHAI TANG)」や「ダンヒル(DUNHILL)」も売却されるという話だ。
今年ブランド設立60周年を迎えた「クロエ」は、「ベイリー」バッグの販売強化 をするなどビジネスは通常通り。
リシュモンのヨハン・ルパート会長兼 最高経営責任者が5月に「投資をしても利益の上がらないブランドは整理していく」とコメントして以来、関係者の間では、ウォッチ&ジュエリー部門と比較すると売り上げの低いブランドが売却されるのではという憶測が飛び交っていた。同グループは、野村グループを通してバッグブランドの「ランセル(LANCEL)」を売却しようとしており、eコマースサイト「ネッタポルテ」に関しても売却の噂が出ている。
「ランセル」「クロエ」「ダンヒル」「上海灘」「アズディン・アライア(AZZEDINE ALAIA)」「ピーター・ミラー(PETER MILLAR)」及び拳銃とライフル・ブランドの「ジェームス・パーディ(JAMES PURDEY)」が売却された場合の売却総額は約18億6000万ユーロ(約2473億8000万円)程度、一方「ネッタポルテ」は22億8000万ユーロ(約3032億4000万円)相当と見られている。
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