近鉄百貨店は、大阪の阿倍野・天王寺駅で建設中の超高層ビル「あべのハルカス」の各施設として入る旗艦店の概要を発表した。現在の近鉄百貨店阿倍野本店に隣接するあべのハルカスに増床する形で、店舗名を「あべのハルカス近鉄本店」(以下、近鉄本店)に変更する。店舗面積は建て替え前の1.3倍の10万平方メートル(地下2階〜地上14階)になり、松坂屋名古屋本店を抜いて日本最大になる。広い面積を生かし、「『百貨店』×『専門店』×『コミュニティ』の新しい業態融合型百貨店を構築する」(同社)ことを掲げ、駅ビル型ファッションゾーン「あべのパッセ(仮称)」など専門店の構成比を40%に高めるとともに、屋上の貸し菜園や地域コミュニティスペースなど面積の25%を非物販に充てる。あべのハルカスに入る「タワー館」を2013年夏に先行オープンし、14年春に現在の阿倍野本店部分を「ウイング館」として改装したのちグランドオープンする。初年度で来店客数4500万人、売上高1500億円を計画する。