「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」はニューヨーク・ファッション・ウィークの公式キックオフの前日となる9月5日(現地時間)に女性のメンタルヘルスに関するグローバルサミットの第3回を開催した。
ブランド創業以来、「ケイト・スペード ニューヨーク」は世界中の女性たちのメンタルヘルス向上を支援する活動を行っている。2013年より、社会的企業の取り組み「オン・パーパス」としてルワンダの内戦でトラウマを持った女性たちのメンタルヘルスの改善に向けたサポートし、女性のエンパワーメントを通して現地コミュニティーの再生と発展に寄与している。11年間で3,100万ドル(約45億円)をこの事業に投資している。これらの活動はファッションブランドの枠を超えた大きなソーシャルインパクトを与えるものでファッション業界の中でも草分け的な存在として注目されている。
400人が集まった同サミットにはメンタルヘルスとジェンダー平等の提唱者やファッション、エンターテインメント業界のオピニオンリーダーたちが集結。パネルディスカッションやプレゼンテーション、ネットワーキングを通じて女性のメンタルヘルスに関して様々な角度から意見が交換された。
サミットのオープニングは柳澤 綾子=ケイト・スペード ジャパン プレジデント/ケイト・スペード ニューヨーク グローバル ソーシャル インパクト エグゼクティブ スポンサーが務め、ケイト・スペード ジャパンとしても女性のメンタルヘルスに関するさまざまな取り組みを行っていく姿勢を示した。続いてケイト・スペード ニューヨークのソーシャルインパクト担当エグゼクティブ・ディレクターのタリン・バードが登壇し、本サミットを機に「女性のメンタルヘルスのためのグローバル基金」が立ち上げられたことを報告。サミットにも出席をした女優のタラジ・P・ヘンソンとマルサイ・マーティンなどが出演するショートフィルムも会場で公開された。今後、同基金で集められた資金はパートナーシップを組むNPO団体との活動資金に充てられる予定だ。
パリ・オリンピックの器械体操で金メダルを獲得したアスリートのシモーネ・バイルズもゲストとして招かれた。ジョアン・クレヴォイセラ=タペストリーCEOとの対談が行われ、アスリートのより良いメンタルヘルスの保ち方や克服方法について話し合われた。他にもメンタルヘルスとジェンダー平等の提唱者やファッション、エンターテインメント業界のオピニオンリーダーがそれぞれのトピックに合わせて登壇し、ファッション業界がもたらす女性のメンタルヘルスへの影響やSNS時代における若者のメンタルヘルスや孤独との戦い、更年期と閉経期の女性のメンタルヘルスについてなど、女性のメンタルヘルスに焦点を当てた内容で議論が交わされた。