アダストリアは9月13日、サプライヤーリストを初めて公開した。同社の生産地は海外の中国やASEANが中心になっており、複雑化するサプライチェーンの中で、サプライヤーリストの公開により、「公平で倫理的な調達活動のさらなる促進を図る」(担当者)考え。
アダストリアは2016年から、独自の「グループ調達方針」と社会面、環境面に配慮した調達活動を推進するための「グループ調達ガイドライン」を策定。公平で倫理的な調達活動をサステナビリティの重要な重点課題として位置付けてきた。
今回公開したサプライヤーリストは中国や韓国などのアパレルや雑貨を扱う企業47社。商社などを経由せず同社が直接工場と取り引きする、いわゆる直貿の中で、取引量ベースで約8割になる。
同社の担当者は「ファッション産業は中国やASEANのサプライチェーンを通じて、そうした地域の生活にも関わっている。公平で倫理的な調達は、そうした地域の幸福の向上にもつながる」として、今後も継続的にサプライヤーリストの拡充を進め、縫製工場だけでなくテキスタイルや副資材、さらには商社などにも広げていく考え。