イオンモールは、2015年度下期以降に計画していた新規ショッピングモール5施設の開業時期を遅らせる。建設業界が空前の人手不足に陥っており、当初計画していた工期では開業できないと判断した。同社は14〜16年度の3ヵ年で国内に新たに26施設の開業を計画していたが、これを21施設に減らす。東北地方の復興需要に加えて、昨年来の景気対策による公共事業の増加、東京五輪をにらんだ再開発事業の活発化によって、建設業界の技能労働者数の不足が深刻化。これに資材の高騰や労務費のアップが追い打ちをかけた格好だ。
岡崎双一・社長は「(昨年12月開業した)イオンモール幕張新都心は10〜11ヵ月で建築できたが、これから開発する施設は18〜21ヵ月の期間を要することになる」と厳しい環境を説明する。リゾート型モールとして注目される「イオンモール沖縄ライカム」(来春開業予定)など15年度上期までは予定通り開業する。