服飾資材大手のモリトは、米国の服飾資材メーカーのスコービル社を買収する。米国の投資会社から全株を取得し、連結子会社化する。買収額は約50億円。1802年創業の米スコービル社は、ジーンズ勃興期の「リーバイス」などにスナップボタンを供給していた名門企業。モリトはこの買収により、スナップボタン分野で世界トップシェアになり、グローバル戦略を加速する。
モリトの2013年11月期の売上高は331億円で、アパレル向けの服飾資材事業は全社の約半分の売上高を占めるが、スナップボタンに絞ると約50億円規模と見られる。スコービル社の売上高は約54億円であるため、スナップボタン事業は倍増になる。
ジーンズなどに使用されるスナップボタンは、独自の取付け機の設置などきめ細かなアフターサービスを必要とするため、グローバルなファッションブランドに供給できるサプライヤーの数は限られている。モリトは「リーバイス」など有力なカジュアルウエアブランドに強みを持つスコービル社の買収をテコに、グローバルな販売を拡大する。