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連載 エディターズレター:FROM OUR INDUSTRY 第144回

「開けてからのお楽しみ」を失ってしまった、アドベントカレンダー商戦

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「開けてからのお楽しみ」を失ってしまった、アドベントカレンダー商戦

こちらの記事にもある通り、そろそろ私は、アドベントカレンダーの“全部見せ”について、業界全体で考えるべきなのでは?と思っています。

改めて説明すると、コロナ禍の頃から、ビューティブランドはホリデーコフレの一環として、アドベントカレンダーを発売するようになりました。アドベントカレンダーとは、12月1日から25日まで、毎日1つずつ小さな窓を開けて、中に入っているお菓子を楽しみながら、クリスマスをワクワク待つカレンダーのこと。ビューティ業界は、ここに人気製品や、そのミニサイズなどを入れて、豪華なホリデーキットとして販売するのです。

元来のアドベントカレンダーは、「開けてからのお楽しみ」な、お菓子を中に詰め込んでいます。おそらく子どもに、「いいかい、今年のカレンダーには3枚のチョコチップクッキー、同じく3枚のマカデミアンナッツクッキー、5つのチョコレート、5つのキャラメルなどが入っているよ」と、中身をバラしながら渡す親御さんはいないでしょう(笑)。でもビューティ業界は最近、「本品14品、ミニサイズやパウチの商品が11品セット」など、中身を事前にバラしてしまうのです。現品・ミニサイズまでしっかり教えてくれます。お菓子が入ったアドベントカレンダーを渡すお父さんで例えたら、「チョコチップクッキーは大きなサイズ、でもマカデミアンナッツクッキーはミニサイズだよ」と教えながら手渡すようなモノです。私なら、「お父さん、言わないで!」と怒ります(笑)。下のリンクで紹介する、「ジョー マローン ロンドン(JO MALONE LONDON)」くらいが適正な”チラ見せ”ではないでしょうか?

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