ジーンズのブルーワークスカンパニー(広島県府中市)は、5月29日に広島地裁福島支部に自己破産を申請した。帝国データバンクによると、負債総額は9億4800万円。同社は広島県の老舗ジーンズメーカーのブルーウェイのインポート部門が1993年に分社化して設立された。専門店に欧州ブランドの輸入卸を行い、90年代後半にはオランダで誕生したばかりの「ジースター」の日本代理店になった他、原宿にも直営店を運営していた。2012年9月には業績が悪化していた親会社のブルーウェイと統合し、ブルーワークスが存続会社になった。13年6月期には売上高11億1800万円を計上していた。山口県に自社工場を持ち、メード・イン・ジャパンを売りにした「ブルーウェイ」ブランドで欧州の一部のセレクトショップへ輸出もしていた。
日本の老舗ジーンズメーカーは、1960年代に岡山県や広島県で盛んだった作業服や学生服メーカーが業態転換して誕生した会社が多く、鎌倉被服として創業したブルーワークスカンパニーもその1社になる。近年はボブソンが経営破たん(現在は新会社として継続)、ビッグジョンも官民ファンドの支援を受けて経営再建中であり、SPA(製造小売り)ブランドやインポートブランドにシェアを奪われたジーンズ専業メーカーの苦境が続いている。