ファッションの潮流を読み取る上で、“定番の再解釈”というキーワードをここ数シーズン多く見るようになりました。私たち「WWDJAPAN」も、最近はよく使用している表現です。この“定番の再解釈”にも、いろいろな解釈があります。何だかトンチのようですが、例えば日常になじみ深いスエットやジーンズを“定番”とし、シルエットや素材使いなどで今っぽさを加えると“定番の再解釈”が完成します。もう一つは、ブランドにとっての定番品をデザインし直すことも立派な“定番の再解釈”ですよね。ここ最近のコレクションを取材していると、後者の広がりを特に感じています。
「プラダ(PRADA)」2025年春夏ウィメンズ・コレクションは、画面越しで見てもワクワクするような挑戦的スタイルが続きました。ミウッチャ・プラダ(Miuccia Prada)とラフ・シモンズ(Raf Simons)の2人の対話の深まりにより、従来の「プラダ」らしい新しい違和感と、時代に合わせた新しい鋭さがマッチしたコレクションでした。個人的に最も驚いたのは足元です。11年春夏の厚底ジュートソールや、12-13年秋冬のツートーンラバーソールなど、過去の名品シューズが進化し、ランウエイに帰還したからです。
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