韓国の新世界インターナショナルが8月10日、「ポール ポワレ(PAUL POIRET)」の商標権をルヴァニス (LUVANIS)から獲得した。新世界インターナショナルは海外ブランドを輸入し、新世界百貨店で販売を行う新世界グループの一部門で、自社ブランド「ボブ(VOV)」や「ビディビチ(VIDI VICI)」を展開している。同社は今回商標権のみならず、「ポール ポワレ」のアーカイブコレクションも手に入れることになる。また、香水や化粧品からスタートし、その後ウエアやアクセサリーをローンチするとみられる。
ルヴァニスはフランスの実業家アルノー・ドゥ・ルーメンがマネジング・ディレクターを務め、ルクセンブルグに拠点を置く財産管理を行う会社だ。ルーメン=マネジング・ディレクターは2006年に「ヴィオネ(VIONNET)」のウエアを再開させ、商標権を売った。その他トランクメーカーの「モワナ(MOYNAT)」をアルノー グループに売却し、フィラデルフィアのバッグブランド「ベルバー(BELBER)」を再開させるなど、多くのブランドを"復活"させたことで知られている。
"ファッションの王様"と言われたフランス人デザイナーのポール・ポワレは大胆な色合いやハーレムパンツ、着物コート、ホブルスカートをファッション業界で流行らせたことで知られている。1903年に自身のブランド「ポール ポワレ」を設立した。第1次世界大戦後、自身のエキゾチックなテイストを変えることを拒んだ結果、1930年に店を閉店し、業界から身を引いた。今回の取引で80年以上ぶりに「ポール ポワレ」のアイテムが製造されることになる。