ファッション写真家のビル・カニンガム(Bill Cunningham)が6月25日に亡くなった。87歳だった。同氏は先週、脳卒中のため緊急入院していた。
カニンガム氏は1929年、アメリカ・ボストン生まれ。ハーバード大学を中退後、米百貨店ボンウィット・テラーの広告部でキャリアをスタート。間もなく、自身のブランド「ウィリアム J.(WILLIAM J.)」を立ち上げ、帽子デザイナーとして活動したが、朝鮮戦争への徴兵を機に廃業した。その後、米「WWD」でファッションジャーナリストとしての活動を経て、「ニューヨーク・タイムズ」に所属。ストリートスナップ写真家の先駆者として知られる同氏は、セレブリティーやモデルだけでなく、一般の人々のファッションもとらえ、同紙にコラムを寄稿。トレードマークの青いジャケットを着て自転車に乗り、マンハッタンの5番街やショー会場などで撮影を行っていた。2011年には、ドキュメンタリー映画「ビル・カニンガム&ニューヨーク」が公開された。