ポーラ・オルビスホールディングスの美肌温泉プロデュースタスクフォースは、温泉地として知られる箱根エリアの湯を調査し、3地域で3種の異なる美肌泉質があることを確認した。今回調査をしたのは芦之湯、宮ノ下、仙石原の3エリアで、それぞれ温泉宿1カ所で浴槽に注がれるお湯を採取し分析。その結果、不要な皮脂を取り除くクレンジング作用、不要な角層細胞が剥がれるクレンジング作用、潤い力が高まる作用などを確認したという。
今回調査した箱根は、全国的に見ても変化に富んだ火山地形で多数の特徴ある泉質の温泉が湧いている点に着目し実施した。角層細胞への作用についての分析は41℃の温泉水または精製水をろ紙に含ませて腕に10分間置いたのち、角層細胞を粘着テープで採取し染色、観察。皮脂への作用については皮脂成分の一つであるオレイン酸を付着させたろ紙を41℃の温泉水または精製水に16~18時間浸し、ろ紙に残った油分を染色、観察している。
タイプの異なる泉質を確認
芦之湯の泉質は不要な皮脂を取り除く「メルティング浄化温泉」タイプで、硫酸イオンの少なさもその作用を高めていると考えられるという。宮ノ下は不要な角層細胞をはがしてくれる「ほぐしブースター温泉」タイプ、仙石原では角層細胞のはがれ具合を調整しうるおい力を高める「バリア・オアシス温泉」タイプだった。
美肌温泉プロデュースタスクフォースは、各地の温泉地で浴槽に注がれる温泉水の肌への作用を研究・評価するプロジェクト。化粧品会社として培った肌分析技術により温泉水の角層や皮脂への作用に注目した分析を重ね、これまでに国内で7種の美肌泉質を見つけている。