ファッション
特集 NY・ロンドンコレクション2025年春夏

スタイリスト視点で選ぶ、NYコレのベストショー&実用的ルック

9月6〜11日に開催された2025年春夏ニューヨーク・ファッション・ウイークは、今季もリアルクローズの参考になるヒントが満載だった。NY在住の人気スタイリスト、渡辺いつかに今季のベストショーとともに気になったスタイリング、売れると感じたトレンドについて聞いた。

アライア(ALAIA)

Q.印象に残ったショーの場面は?

A.会場の
グッゲンハイム美術館のスロープを活かしたショー演出は、アライアの構築的なデザインと見事に調和していました。モデルたちがゆっくりスロープを下りてくる時間も特別な空間を作り出し、非常に贅沢で印象的でした。



Q.気になったコレクションピースは?


A.レザーのスクエアバッグをウエストに巻くスタイルやボディバッグ風に斜め掛けするデザインが機能的で、とてもすてきでした。ジュエリーもさりげなく、チェーンのネックレスかと思っていたのですが、実際はイヤカフやピアスで、視覚的にいいアクセントになっていました。


Q.実際にこれは売れそう、スタイリングの参考になると感じたルックは?



A.エレガントなケミカルウォッシュデニムは大人の女性が取り入れやすく、カジュアルすぎない点が魅力的でした。バンドゥブラも今シーズンは他のブランドでも見ており、スタイリングに取り入れたいアイテムとして注目しています。


プロエンザ スクーラー
(PROENZA SCHOULER)


Q.印象に残ったショーの場面は?

A.
ニューヨークファッションウィークのオープニングを飾るショーをライブ配信で視聴しました。日差しの差し込むインダストリアルな会場が、「プロエンザ」らしさを保ちながらも、新しい始まりを感じさせるような爽やかな印象を受けました。



Q.気になったコレクションピースは?


A.マリンパンツやフリンジスカートなど落ち着いたトーンのマリンスタイルアイテムが新鮮で目を引きました。股上の深いパンツやフリンジの動きが独特で、全体的に気になるピースが多かったです。



Q.実際にこれは売れそう、スタイリングの参考になると感じたルックは?

A.先述の通り、マリンルックが新鮮でした。先シーズンのラガーシャツのトレンドからよく見ていましたが、強めのボーダーストライプは今シーズンも取り入れたいアイテムです。ピッチの違うボーダー柄の取り入れ方、ジャケットをタックイン、パンツの前ボタンを開けて着崩すアイデアは参考になります。



ケイト(KHAITE)


Q.印象に残ったショーの場面は?


A.前回よりも小さな会場だったので、ウオーキングするモデルが来場者の近くを通り、オーガンジー素材の柔らかさが引き立っていました。ニュートラルなカラーパレットに差し込まれたペールピンクや赤のルックがとても印象的でした。



Q.気になったコレクションピースは?


A.ジュエリーは控えめでしたが、バッグの多彩なラインナップが目立ちました。デザインやサイズが豊富で、普段使いにも適しているアイテムが多く、非常に実用性が高そうでした。



Q.実際にこれは売れそう、スタイリングの参考になると感じたルックは?


A.メンズライクなオーバーサイズジャケットやオーガンジー素材のパンツは、スタイリングのバランスが絶妙でした。クロップドジャケットにボリュームのあるドレスや、シアー素材のレイヤードスタイルも参考にしたいです。

渡辺いつか/スタイリスト
PROFILE:岐阜生まれ。2010年にオーストラリア・メルボルン大学を卒業後、ファッションPR、スタイリストアシスタントを経て独立。ファッション誌を中心に広告やタレントのスタイリングなど幅広い分野で活動し、2024年に米国へ活動拠点を移す


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