米化粧品会社の「ビューティカウンター(BEAUTYCOUNTER)」は、英ロックバンド「U2」のボノの妻、アリ・ヒューソン=「ヌードスキンケア(NUDE SKINCARE)」共同創設者が手掛ける、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン傘下のナチュラルコスメブランド「ヌードスキンケア」を買収し、合併した。新たに「カウンター ブランド U.K.(COUNTER BRANDS U.K.)」を立ち上げ、グローバルでの拡大を図る。契約の一環として、ヒューソン共同創設者は「ビューティカウンター」の親会社、カウンターブランドの取締役会に加わり、ブライアン・ミーハン同共同創設者は、「ビューティカウンター」に投資する。
「ビューティカウンター」は、カリフォルニア州サンタモニカに本拠を置き、オンラインとセールスレディを通じて、アメリカとカナダで化粧品を販売している。2014年には、投資会社TPGグロースから少額投資を受けた。業界筋によると、同社の2016年の売上高は1億5000万ドル(約151億5000万円)に達するとみられる。一方の「ヌードスキンケア」は、肌タイプ別に美容液、洗顔料、化粧水、モイスチャライザー、マスク、ディープクレンジングを開発。アメリカのセフォラ、イギリスのスペースNK、オーストラリアのメッカで展開している。
買収の背景に、両社が持つ成分への強いこだわりがある。「ビューティカウンター」には、「ネバー・リスト」と呼ばれる1500種の禁止成分リストがあり、一方の「ヌードスキンケア」にも、特定の成分を使用しない規格がある。グレッグ・レンフルー=「ビューティカウンター」最高経営責任者(CEO)は、「私たちは積極的に買収先の企業を模索していたわけではないが、アリとブライアンと初めて出会ったときから、共通の理念を持っていると直感した。個々の企業ではなく、チームとして力を合わせた方が互いに強いと感じた」とコメントした。
Allison Collins