大手専門店の2014年11月度の月次売上高が発表された。ファーストリテイリングが手掛ける国内ユニクロ事業の既存店売上高は前年同月比101.9%と底堅かった。客数は同94.3%とマイナスしたが、客単価が同108.0%と伸びたことが要因だ。「例年に比べてやや気温が高く推移したものの、『ユニクロ30周年感謝祭』も好調に推移したことから増収になった」という。直営店計は同104.1%だった。
一方、ユナイテッドアローズの既存店売上高は同97.5%(うち、小売り既存店が同97.8%、ネット既存店が95.5%)だった。客単価は同109.0%と上昇したが、客数が同89.7%と2ケタマイナスになったことが響いた。業態別では、「ユナイテッドアローズ」が同96.4%(小売り既存店が同95.5%、ネット既存店が同104.7%)、「グリーンレーベルリラクシング」が97.8%(小売り既存店が100.3%、ネット既存店が87.6%)と、リアル店舗とネット店舗での伸び率に差がついた。クロムハーツは同104.6%だった。なお、全社売上高は99.7%だった。「トレンド商品のチェスターコートに加え、メンズスーツ、ジャケットなどが好評であったものの、ニット、マフラー、グローブなどの冬物需要が遅れたことや、パンツ、スカートなどが伸び悩んだ」という。
また、アダストリアホールディングスはポイントの既存店が同102.8%、全店が同104.8%、トリニティアーツの既存店は同99.5%、全店は同143.5%だった。
前年同月と比較して休日が2日多く、押し上げ効果が期待されたが、各社ともに、気温の低下が遅れたことなどや、円高などによる食品や消費財の高騰などもあり、ファッション関連アイテムに対する消費者の節約志向の強まりなどが影響したようだ。