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UAの2015年3月期は増収減益 中期経営計画の目標も取り下げ

 ユナイテッドアローズ(UA)の2015年3月期決算は連結で、売上高1310億円(前期比102.0%)、営業利益113億円(同83.2%)、経常利益115億円(同84.0%)、当期純利益63億円(79.9%)と増収減益となった。主に秋冬商戦の苦戦によるもので、UA単体の既存店売上高は小売り・ネット通販計で同97.7%だった。期中にグループで29店舗を出店し、9店舗を退店、期末店舗数は334店舗と前期に比べて20店舗増えたことと、ネット通販が142億円(同109.8%)に2ケタ近く伸びたことで増収をキープ。しかし、円安の影響や値引き販売の増加などの要因で、売上総利益率が1.4ポイント減少して51.9%に低下したことや、新規出店などに伴う人件費増や在庫増に伴う物流関連コストの増加、ITコストの増加などにより、販売管理費率が0.6ポイント増加し43.3%に膨らんだことが減益につながった。

 16年3月期の業績予想は売上高1414億円(同107.9%)、営業利益116億円(同103.0%)、経常利益116億円(同101.1%)、当期純利益71億円(同112.2%)。小売り・ネット通販計の既存店売上高は同103.3%を見込む。32店舗を出店し、6店舗を退店、期末店舗数は360店舗を計画する。海外は下期に台湾3号店を出店する予定。

 今回の業績に基づき、17年3月期を最終年度とした中期経営計画で目標に掲げていた売上高1550億円、経常利益170億円の目標を取り下げる。ROE20%以上の目標は維持する。竹田光広・社長は減益理由について、変化に対して意識・行動を変えられなかったことや、顧客に対する配慮が欠けた価格設定、新規事業や海外事業の立ち上げが重複して経営・人的資源が分散したこと、仕入在庫の増加に対するけん制が遅れたことなどを列挙。「今期は経営スローガンとして、『目の前のお客さま大満足』を掲げて全社員で行動していく」と話す。

 また、経営体制の充実に向けて、独立社外取締役として、ワールド出身で良品計画子会社のムジネット取締役の経験もある西川英彦・法政大学経営学部教授兼大学院経営学研究科教授を起用する。「リテールビジネスに造詣の深く、豊富な経験や、大学教授としての幅広い知見を、健全で効率的な経営に生かしていただきたい」と竹田社長。

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