米国の俳優であり歌手のセレーナ・ゴメス(Selena Gomez)が創設した「レア ビューティ(RARE BEAUTY)」(以下、「レア」)は、米化粧品小売大手「セフォラ(SEPHORA)」とのパートナーシップの下、10月10日のメンタルヘルスデーの売り上げをレア インパクト ファンドに全額寄付することを発表した。“メイク ア レア インパクト”キャンペーンと称した同取り組みは、昨年に続き2回目となる。
セレーナ・ゴメスが2020年に創設したレア インパクト ファンドは、青少年のメンタルヘルスサービスと教育へのアクセスを向上させる団体のために、世界規模で1億ドル(約142億円)を集める使命を掲げている。その一環として、「レア」は売り上げの1%をレア インパクト ファンドに直接寄付し、同基金は慈善財団や個人、「セフォラ」のような企業パートナー、「レア」のコミュニティーからの支援で追加資金を調達している。
セレーナ・ゴメスは、「メンタルヘルスの危機は、特に若者に影響を与え続けている。『セフォラ』のようなパートナーは、われわれの使命に共感するだけでなく、サポートを必要とする若者のためにメンタルヘルスのリソースを拡大するための重要な資金を拠出することで、大きな力となっている」と話す。「レア」は20年に「セフォラ」でブランドをスタートした。業界筋によると、23年の同ブランドの売上高は約3億5000万ドル(約497億円)だった。
スコット・フリードマン(Scott Friedman)=「レア」最高経営責任者(CEO)は、「われわれの使命やブランド、また『セフォラ』とのパートナーシップについての認知度が上がれば、今年は昨年よりも売り上げが伸びると期待している」と話す。毎年恒例のイベントになるかどうかについては、「1年1年に集中している。一方で、『セフォラ』がこのイベントに賛同してくれたこと、さらには2年連続でやりたいと言ってくれたことに、本当に感謝している」と述べる。
ギヨーム・モット(Gillaume Motte)=「セフォラ」CEOは、セレーナ・ゴメスの力を強調した。「私がセレーナに会ったとき、真の話題はビジネスに関するものではなかった。彼女が自身の財団を支援するためにどれほど献身的であるかを聞き、共感を覚えた。私は、商品以上のことができる、つまり地域社会に何かを与える機会があると確信した。『セフォラ』は、レア インパクト ファンドに恩返しするために提携を結んだ。今年も継続し、さらに野心的になれることを誇りに思う。このパートナーシップにより、大きな影響を与えられるだろう。われわれは、自分たちにできることを通して、この世界をより良い場所にすることができる。それは最高のブランドと商品を提供し、ポジティブな影響を確実に与えるという、われわれの在り方の一部なのだ」と語った。