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連載 エディターズレター:FROM OUR INDUSTRY 第148回

デムナとグラム、「バレンシアガ」と「ヴェトモン」の話

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デムナとグラム、「バレンシアガ」と「ヴェトモン」の話

兄弟揃ってデザイナーというのは、珍しいでしょうか?兄は「バレンシアガ(BALENCIAGA)」を手掛けるデムナ、そして弟は「ヴェトモン(VETEMENTS)」を手掛けるグラム、今日はヴァザリア兄弟の話です。

共に若い世代の獲得に成功し、ヴァザリア兄弟はラグジュアリー・ストリートというトレンド、いやムーブメントをけん引する代表的な存在になりました。しかし今は、少し対照的な印象です。兄のデムナは、「ヴェトモン」を離れて「バレンシアガ」に専念。ラグジュアリー・ストリートというムーブメントはすっかり下火になりましたが、それでも「バレンシアガ」はストリートなスタイルのアップデートも続け、今なお確固たる存在感を発揮、現在のモードを語る上で欠かせない存在になっています。

一方の「ヴェトモン」はどうでしょう?正直、ラグジュアリー・ストリートの衰退と共にファッション業界の最前線からは離れており、おそらく取り扱い店舗は国内外て減少していることでしょう。「ファーフェッチ(FARFETCH)」的なECのセールコーナーや、「ユークス(YOOX)」的なオフプライス EC、そして日本では「ギルト(GILT)」などのフラッシュセールサイトにおいても「ヴェトモン」は常連的な存在となっており、在庫が少しダブついている印象です。今回パリに赴いて改めて体感しましたが、「バレンシアガ」のショー会場にはかつてのような熱気が溢れている一方、「ヴェトモン」のそれは(もちろん今なお一定のアツさを有していますが)だいぶん様変わりした印象がありました。

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