三越伊勢丹ホールディングスは2015年11月、セミセルフ型コスメショップ「イセタン ミラー メイク&コスメティクス(以下、イセタン ミラー)」を東急プラザ表参道原宿店3階にオープン予定だ。同ショップは、11店舗目。店舗面積は約120平方メートル。三越伊勢丹は、表参道と原宿エリアで、今年3月、原宿・竹下通りに「原宿アルタ」をオープンし好評を得ている。若年層や外国人が多く集うエリアで、強みであるコスメを展開することで新客獲得を狙う。現在、「イセタンミラー」はルミネ新宿店、湘南T-SITE店など10店舗を運営。「アディクション」や「ディオール」「THREE」などをセミセルフで展開し、好調に推移する。これを18年度までに計19店舗へとドミナント化し、売上高45億円を目指す。同社は「エムアイプラザ」「イセタンミラー」などを合わせた中小型店事業全体の目標として、18年度に店舗数200店、売上高600億円を掲げている。今後、「イセタン ミラー」は、重点エリアへの出店を強化し、さらなる収益性向上とオペレーション体制の確立を図る。大西洋・社長は「中小型店を通じてお客さまとの接点を増やすことが最大の理由だ。今の時代、百貨店のような大型の店舗を新たに開くのは難しいが、中小型店は、例えば神戸のようなわれわれが進出していない都市でも勝負できる」と話す。なお、東急プラザ広報は、この件に関して「協議中だ」とコメント。
また同社は、中小型の出店について、東京・丸の内にメンズセレクトストアを12月にオープンすると発表した。伊勢丹新宿店や伊勢丹メンズ館で培った編集売り場のノウハウを移植し、百貨店業態が進出していないエリアで新しい顧客との接点を作る。同社はセレクトストア業態を18年度までに店舗数8店、売上高95億円にする計画を立てている。同ショップは、伊勢丹メンズ館の強みを凝縮したMDで新客獲得を狙っているため、伊勢丹メンズ館で展開しているコスメショップも出店することになるだろう。