ビジネス

米ハドソンズ・ベイ・カンパニーがギルト グループを300億円で買収

 アメリカの百貨店サックス・フィフス・アベニュー(SAKS FITH AVENUE)やロード&テイラー(LORD & TAYLOR)を所有するハドソンズ・ベイ・カンパニー(HUDSON'S BAY COMPANY、以下HBC)は1月7日、フラッシュセールサイト、ギルト(GILT)を手掛けるギルト グループ(GILT GROUPE)を2億5000万ドル(約300億円)で買収することを発表した。取引は2月1日に完了する予定だ。

 HBCはギルトをサックス・フィフス・アベニューのアウトレット部門、サックス・オフフィフス(SAKS OFF5TH)に組み込む計画だ。これによりサックス・オフフィフスの小売りネットワークのマルチチャネル化を強化する狙いだ。また、HBCは今回の買収でギルトが16年度の売り上げに約5億ドル(約600億円)、17年までにEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)に約4000万ドル(約48億円)貢献すると見込んでいる。

 ギルト グループは07年に設立された。他のフラッシュセールサイトと同様、ギルトは不景気の中で過剰在庫をアウトレット価格で販売し、急激に成長した。しかし多くの小売企業が自社のアウトレット事業を始め、過剰在庫の管理が向上すると、フラッシュセールサイトの業績も悪化した。昨年ギルトは上場に向け、ゴールドマンサックスと手を組んでいたと噂されていた。企業価値10億ドル(約1200億円)とされていたピーク時に比べると、今回の買収額は同社の厳しい状況を反映している。

 他にもノードストロムが11年にオートルック(HAUTELOOK)を2億7000万ドル(約324億円)、グルーポン(GROUPON)が15年にアイディリー(IDEELI)を4300万ドル(約51億6000万円)で買収した。なお、HBCがデジタル事業の企業を買収するのは初めてだ。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。