ファッション
特集 パリ・コレクション2025年春夏

パリコレデザイナーによる新たなシルエットと構造の探求 筆頭は「ロエベ」「サカイ」「バレンシアガ」

有料会員限定記事

パリコレデザイナーによる新たなシルエットと構造の探求 筆頭は「ロエベ」「サカイ」「バレンシアガ」

モノや情報が溢れ、目新しいデザインを生み出すのが難しい今、ファッションに面白みをもたらし、未来を切り拓くのはデザイナーたちの飽くなき探求心とユニークな視点。今シーズンは、「サカイ(SACAI)」や「ロエベ(LOEWE)」「バレンシアガ(BALENCIAGA)」を筆頭に、新たなシルエットと構造へのアプローチが際立った。その意欲的なクリエイションの背景を探る。(この記事は「WWDJAPAN」2024年10月14日号からの抜粋です)

「サカイ(SACAI)」

原点を見直し生み出す
斬新なシルエット

ブランド設立から25年。原点を見直しながら現代的に再解釈し、「サカイ」の新たなアーキタイプ(原型)を生み出すことに挑んだ。こだわったのは、誰もが1着でドレスアップできること。ブレザーやトレンチコートをアレンジしたドレスは肩や背中の生地をずらして前に持ってきたかのようなデザインで、浮いた生地が立体的なラッフル装飾になる。一方、モッズコートは胸より上の生地を肩から剝がすようにして垂らすことで、オフショルダー風に。“みんなが知っている”定番アイテムをベースにしながら、“みんなが知らない”シルエットでエレガンスを描いた。

「ロエベ(LOEWE)」

そぎ落として際立たせる
軽やかなフレアシルエット

「あらゆるノイズを取り除いたとき、何が起きるのか?」という疑問を起点に、徹底的にそぎ落とすことでシルエットにフォーカスした。キーアイテムは、軽量のクリノリンやワイヤーを内蔵したシアーなシルクジョーゼットのフープドレス。モデルの動きに合わせてはずみ、裾がヒラヒラ揺れる姿が軽やかで美しい。そのほか、ミニドレスやスカートからバイカージャケット、トップスまで、今季はフレアシルエットが中心。薄く削ったマザー・オブ・パールを貼り合わせたミニ丈のコートドレスや、名画をハンドペイントしたフェザーのTシャツには、「ロエベ」ならではのクラフト技術が光る。

この続きを読むには…
残り2467⽂字, 画像28枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

ファッションの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN

アレッサンドロ・ミケーレが新生「ヴァレンティノ」を語る 2025年春夏パリ・コレクション特集

2024年10月14日発売の「WWDJAPAN」は、2025年春夏のパリ・コレクションを特集します。「WWDJAPAN」のパリコレ取材チームは8日間にわたり、毎日15以上のブランドを取材。その中で見えてきた傾向、皆さんが知っておくべき新デザイナーのクリエイション、そして彼らの思いをまとめたインタビューなどをお届けします。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。