群馬県桐生市のテキスタイルメーカー、アルファテックスは2016年秋冬物から、シルク100%のストールをアパレル向けに販売する。絹紡糸を使い、起毛をかけたストールはカシミヤのような上品な風合いと柔らかさがある。同社はもともとネクタイ用のテキスタイルメーカーで、ネクタイ向けに培ってきたノウハウを生かしている。東京・青山の「テピア」で開催中の、桐生のテキスタイルメーカーの展示会「桐生テキスタイルプロモーションショー」で発表した。
ネクタイ用のテキスタイルは幅50cmしか使用しないものの、同社は通常の150cm幅のジャカード織機を改造し、3本分のネクタイを一度に織り挙げる技術を持っていた。井上太一・部長代理は、「機械をさらに改良し、テキスタイルの端もほどけない処理を施す技術も開発した。50cm幅のストールであれば、ネクタイと同様に3本分を一度に織り上げられ、そのままストール製品にできるため、価格も抑えられる。まるでカシミヤと同等、それ以上に起毛するために、日本でも1社しかない工場と二人三脚で完成させた」という。ネクタイ用のジャカード織機を使うため、取引先の要望に応じて多彩な柄を作ることも可能だという。展示会は明日10日まで。