「ユニクロ(UNIQLO)」は10月19日の国際リペアデーに合わせ、「リ・ユニクロ スタジオ(RE.UNIQLO STUDIO)」を導入する複数店舗で、服のリペアやリメークにまつわるイベントを開催する。イベントに先立つ17日、メディアに向けたトークショーを実施した。
「リ・ユニクロ スタジオ」は、「ユニクロ」店舗内に併設。穴やほつれの修繕ほか、衣服に刺しゅうや刺し子(※一部店舗のみのサービス)を加え、自分好みにカスタマイズできるサービスを提供している。穴やほつれの修繕は他ブランドのお直しサービスでも提供しているケースがあるが、刺し子は比較的珍しい。
欧州の「リ・ユニクロ スタジオ」デザイン監修者が登壇
17日のトークショーには、欧米の「リ・ユニクロ スタジオ」でリメークデザインを監修し、店頭でワークショップも開催する森川真彦スタジオ マサチュカ代表が登壇した。「イギリスでは、テレビ番組『ソーイング ビー(SEWING BEE)』で紹介されたこともあり、普段から裁縫をする人の間では刺し子が浸透しつつある印象。一方、スペイン・マドリードで開催したワークショップでは、学校で手芸の授業がないことも影響しているのか、針や糸に初めて触る人も多くいた」。国や地域によって人気のリメークメニューも異なり、ロンドンでは特に刺し子が人気だという。
「リ・ユニクロ スタジオ」の起源は、2021年にドイツの店舗で行ったアップサイクルのワークショップ。そこから発展し、22年9月に英国・ロンドンのリージェントストリート店に「リ・ユニクロ スタジオ」を設立した。24年10月現在で、22の国・地域の51店舗が「リ・ユニクロ スタジオ」を併設している。日本では、22年10月に導入した世田谷千歳台店をパイロット店舗に、13店舗に「リ・ユニクロ スタジオ」のコーナーを設けている。
堀田茜や金メダリストも登場
トークショーには森川代表と共に、モデルや俳優として活躍する堀田茜と、パリ五輪女子レスリング76キロ級で金メダルを獲得した鏡優翔選手も登壇し、ジャケットのリメークに挑戦した。「手がける衣服は、色やサイズ、ダメージなど、全てが1着ごとに異なる。汚れを基軸にパッチの位置を定め、デザインとして昇華するなど、ダメージや汚れを生かしたデザインを意識している」という森川代表のアドバイスのもと、思い思いのイラストを描きデザインした。「ファッショナブルなリペア・リメークができるのが、『リ・ユニクロ スタジオ』の特徴。環境に配慮されているからだけでなく、かわいいから着たいという気持ちを喚起させる」(堀田茜)。
「ユニクロ」では、国際リペアデーを記念し、10月18日は福岡・天神店、19日は東京・五反田TOC店で、衣服のリメークワークショップを開催する。持ち寄った同ブランドの衣服に、刺し子やパッチ、コープ(ひも)を施し、新しいデザインにアップサイクルする。そのほか、国内の「リ・ユニクロ スタジオ」は18〜20日、アンケートの回答と引き換えに、リペアメニューの一部無料または割引キャンペーンを実施する。