ファッション

「ユニクロ」が前仏「ヴォーグ」編集長のカリーヌ・ロワトフェルドとコラボライン発売 10月下旬にウィメンズ40型を販売へ

 ファーストリテイリング傘下の「ユニクロ(UNIQLO)」は2015年秋冬シーズンから、世界的なファッションアイコンの一人で、仏「ヴォーグ(VOGUE)」前編集長で、雑誌「CRファッションブック(CR Fashion Book)」編集長と「ハーパーズ バザー(HARPER'S BAZAAR)」グローバル・ファッション・ディレクターのカリーヌ・ロワトフェルドとのコラボレーションラインを発売する。「数々のデザイナーやクリエイターと共に、世界に最新のモードファッションを発信してきたロワトフェルド氏の経験から発想されたウィメンズコレクションで、スタイリッシュなシルエットのアウターからフェミニンなムードのインナーまで、約40アイテムほどのラインアップ」で、世界中のユニクロ旗艦店およびオンラインストアを中心に、2015年10月下旬に発売予定。「今回、ロワトフェルド氏とユニクロが共に服作りに取り組むことで、これまでの『ユニクロ』の商品ラインアップにはなかった、最新のファッショントレンドを取り入れた、世界中の女性がさまざまなシーンで着用いただける、新しい服をリーズナブルな価格で」届けるという。デザインは、「イネス・ドゥ・ラ・フレサンジュ」の協業商品と同様、元「イッセイミヤケ」デザイナーの滝沢直己「ユニクロ」デザイン・ディレクターが担当する。

 カリーヌ・ロワトフェルドは「新しいモードの表現を作り出していくことに喜びを感じている。それが何かを、常に自問自答している私が、『ユニクロ』の『ライフウエア(LifeWear)』というコンセプトの中で新しい服を作り出すことは、大きなチャレンジだ。私自身がこんな服を着たい、という想いから着想し、誰もが着たいと思えるような、そして服を着た時に自分が変わったことに気付くような女性が理想とする服をお届けしていきたい」とメッセージを寄せる。また、滝沢デザイン・ディレクターは「世界中のコレクションに必ず足を運び、常にファッションの最先端を追求しながら編集者として生み出す彼女の表現は、ファッション界に大きな影響を与えている。彼女がモードの世界に最も影響力を持つクリエイターたちと共に作り上げる、新鮮でそして斬新なビジュアルの中に映し出される服は、なぜか誇らしげに見える。私も彼女との仕事を通じ、新しい『LifeWear』が生まれることを確信している」と説明。さらに、柳井正・会長兼社長は「ファッション界で絶大な影響力を誇るカリスマファッションエディターであるロワトフェルド氏を、コラボレーションのパートナーとして発表できることは大変喜ばしい。『ユニクロ』は、ベーシックで最新のファッショントレンドを取り入れた、機能的でリーズナブルというあらゆる人々の日常生活を快適にする服作りを目指している。このコラボレーションを通じて、今まで『ユニクロ』になかった新しい『LifeWear』をお客さまにお届けできることを大変うれしく思う」とコメントした。

 カリーヌはトム・フォードやカール・ラガーフェルドらがミューズと公言しており、彼女からインスピレーションを受けてコレクションを作成したり、ファッションアイコンとして知られている。1954年9月19日、パリ生まれ。父はロシア出身の映画プロデューサー。18歳でモデルとして活動を開始。独特のセンスを買われて、編集者・スタイリストに転身。仏「グラムール(Glamour)」「Vマガジン(V Magazine)」、仏「エル(Elle)」、「ザ・フェイス(The Face)」などでキャリアを重ねる。トム・フォードに抜擢されて、「グッチ」や「イヴ・サンローラン」のスタイリングを担当したことは良く知られているが、他にも「カルバン・クライン」「シャネル」「トム フォード」「ルイ・ヴィトン」などのブランドのキャンペーンにも携わってきた。仏「ヴォーグ」の編集長に就任したのは、2001年のこと。セクシーさとシックさと融合させた"ポルノ・シック"と呼ばれる独特のスタイル提案や、自らのクールでスタイリッシュでセクシーなスタイルがファッションアイコンとして注目を集め続けている。10年12月17日に辞任を発表し、11年1月31日に離職。その後、リッツォーリから自叙伝「Carine Roitfeld Irreverent(カリーヌ・ロワトフェルド・イリヴァレント)」を出版。12年に自身の頭文字をとった「CRファッションブック(CR Fashion Book)」を創刊し編集長に就任(クリエイティブ・ディレクターには、スティーブン・ガンを起用)。同年、「ハーパーズ バザー」のグローバル・ファッション・ディレクターにも就任している。

 ドキュメンタリー映画「マドモアゼルC〜ファッションに愛されたミューズ〜」(監督:ファビアン・コンスタン)が13年9月(日本では14年5月)に公開。「59歳、私は今日もピンヒールで、歩き続ける——」のコピーの通り、還暦を迎えてもなお、セクシーなファッションを愛し、家庭と仕事とを両立している、スーパーウーマンとして人々を魅了している。カリーヌのインスタグラムは36万5000人以上のフォロワーを持ち、影響力も大きい。

 「ユニクロ」は今秋冬からはデザイナーのクリストフ・ルメールとサラ-リン・トランによる「ルメール」との協業もスタートする予定。すでに元スーパーモデルと組んだ「イネス・ドゥ・ラ・フレサンジュ」はフレンチ・シックのテイストも広く受け入れられ、順調に軌道に乗っている。モデル出身でカリスマスタイリスト&エディターとして知られるカリーヌを迎えることで、3つのフレンチテイストのラインがそろうことになる。

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