10月9日にシンガポールの複合商業施設、マリーナ・ベイ・サンズで開幕するイベント「シンガポール ファッション ウィーク」に日本からコシノジュンコ、丸山敬太、菱沼良樹、桂由美の4人が参加する。同ファッション・ウィークは、展開から6シーズン目を迎え、世界各国の約40ブランドがコレクションを発表。イベントを主催するFIDEファッション・ウィークのフランク・シンタマーニCEO(最高経営責任者)は、「シンガポールをアジアのプラットフォームにするべく、今後も世界からデザイナーを呼び寄せる」と語った。コレクションは19日までの会期中、ウィメンズのプレタポルテ、オートクチュール、メンズウエアのカテゴリーに分け、仏「ステファン ローラン」、独「MCM」、中国「グォ・ペイ」、シンガポール「フレデリック・リー」などがショーを開催。さらに13日には"ジャパン・クチュール・イブニング"と題した日を設け、上記の日本人デザイナーがショーを行なう(桂由美のみ15日開催)。
また10月14日には、アジアクチュール協会(ACF)を同国へ設立する。ACFの代表には同ファッション・ウィークのシンタマーニCEOが就任。フランスオートクチュール協会とアメリカファッション協議会の後援により、運営ノウハウを吸収しながら、オートクチュールの需要増が見込まれるシンガポールにおいて、アジアを軸とした新規顧客の開拓を狙う。「仏以外では、初のオートクチュール協会の設立となる。現代は"アジアの時代"と言われているが、残念なことに、正当に認知される機会が少なかった。ACFが世界的に認められる場として発信したい」(シンタマーニCEO)。ACFには、コシノジュンコ、丸山敬太、菱沼良樹、桂由美の4人も加盟する予定。スタートは10人前後のデザイナーと、協賛企業で構成するという。
アジアのプラットフォームを標榜するファッション・ウィークは、東京を始め、北京、ソウル、バンコクなど数多く、東京のファッションイベント「メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク 東京」も10月14日に開幕するなど、それぞれの日程が重なっている。今後は、パリ・コレクションが終了する10月上旬後を巡り、アジア各都市で日程の綱引きが行なわれることも予想される。
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