日本ファッション・ウィーク推進機構(以下、JFWO)は25年5月から、2つの素材見本市「ジャパン・クリエーション(JC)」「プレミアム・テキスタイル・ジャパン(PTJ)」を統合し、新たに「TOKYO TEXTILE SCOPE(東京テキスタイル・スコープ、以下、TTS)」としてリニューアルする。両見本市はもともと同一の期間と場所で運営してきたが、PTJは2011年に商談重視という形でJCから分化していた。「1年前からはPTJも学生に開放しており、両者の区分は曖昧になっており、来場者からも(違いが)わかりにくいという声が多くなっていた」(古茂田博JFWO事務局長)という。統合を機に場所と開催期間も変更し、来年5月の「TTS」は東京都立産業貿易センター(浜松町)で、5月14〜16日の3日間になる。
JCは1998年1月に主要な組合が団結する形で日本初の大型素材見本市としてスタート。ピーク時には6万人が来場する、日本最大の大型素材見本市だった。PTJは2011年5月から、学生の来場をNGとするなど商談重視を打ち出し、JCと分化してスタートしていた。
古茂田JFWO事務局長は、「TTS」について「東京から新しいファッションやテキスタイルを世界に発信したい。これまでの会場(有楽町の東京国際フォーラム)は会場が手狭で出展希望があっても断らざるをえないこともあった。会場の面積は1割増になり、国内外からより多くの企業・団体を集積したい」と意気込む。新たな試みとしてスタートアップ企業や新技術の紹介や、日本の産地を横断する「産産連携」なども予定する。
最後のJC&PTJは、11月6・7日に東京・有楽町の東京国際フォーラムで開催する。PTJが84社、JCが55社・団体が出展し、1万1000人の来場を見込んでいる。