「WWDJAPAN」のソーシャルエディターは毎日、X(旧Twitter)やFacebook、Instagram、TikTok、そしてThreadsをパトロールして、バズった投稿や炎上、注目のトレンドをキャッチしている。この連載では、ソーシャルエディターが気になるSNSトレンドを投げかけ、業界をパトロールする記者とディスカッション。業界を動かす“かもしれない”SNSトレンドの影響力や、投稿がバズったり炎上してしまったりに至った背景を探る。今、SNSでは何が起こっているのか?そして、どう向き合うべきなのか?日々のコミュニケーションのヒントにしたい。106回目は、続々と登場してSNSで広がるビューティ用語について。
ソーシャルエディター浅野:イエベ、ブルベのパーソナルカラーに始まり、骨格診断、顔タイプ診断と美容界隈では次々と容姿に関する言葉が生まれています。目元の印象を表す奥目・出目や、遠新顔・求心顔、中顔面、人中短縮、Eライン、ギャザー顔、スペ110などなど……全部わかりますか(笑)?これまでもパーソナルカラーなどで「区別する必要はあるのか?」という話は取り上げてきましたが、さすがに最近はうんざりすることが増えました。パーソナルカラーや骨格診断は自分に似合う色、服の傾向を最短で知る手段として良いと思いますし、「気にしない」も全然ありです。しかし、SNSを中心に「こうであるべき」という美醜の基準を定めるような言葉が増えすぎています。SNSで加速度的に広がって「美の基準」となってしまい、知ってしまうことで、今まで気にならなかったことがコンプレックスになってしまった人も少なくないようです。ここ数年でビューティ企業がコンプレックス訴求から多様な美の表現へと変化しつつある中、SNSは対極に進んでいるように感じます。キャッチーな言葉を安易に使ってしまうSNSカルチャーも、こういった歪みを生み出してしまう原因かもしれません。
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