J.フロント リテイリング(JFR)は24日、傘下の大丸松坂屋百貨店の主要店舗である「大丸心斎橋店」(大阪)の本館の建て替えを正式に発表した。今年12月30日に営業を終了する。歴史的価値を持つウィリアム・メレル・ヴォーリズによる1933年完成の外壁を残す方向で検討を進めている。
大丸心斎橋店は本館、北館(旧そごう心斎橋店跡)、南館の3館体制。JFRは昨年、周辺の不動産・商業施設活用を含めた心斎橋地区の再開発を行うと発表し、本館の建て替えが最大の焦点になっていた。大丸心斎橋店は売り場面積7万7000平方メートルで、うち本館は3万1000平方メートルを占めている。北館と南館は営業を継続する。本館にある売り場の移設を含めて改装を実施する。大丸心斎橋店の2015年2月期の売上高は845億円。JFRは15年3〜8月期決算において、建て替えにかかわる損失額約78億円を特別損失として計上する。
JFRは現在、松坂屋銀座店跡地での新商業施設(16年11月開業予定)、松坂屋上野店の新南館(17年秋開業予定)の建て替え工事を進行しており、それに続く大型再開発になる。?