資生堂は12月4日、輸入・販売する「ナルシソ ロドリゲス(NARCISO RODRIGUEZ)」から、既存品よりも高額な“ムスクコレクション”を発売する。銀座本店で発売する6種の“ムスクコレクション”は、いずれも100mLで3万3880円。同ブランドの既存品は、例えば“ナルシソ ロドリゲス フォーハー オードトワレ”だと100mLで1万7710円。ブランド史上、「最も高貴な素材と最高のクラフツマンシップを駆使し、深遠な官能性とピュアなラグジュアリー感を表現する」という香水で、昨今フレグランス市場で活況を呈している、3万〜4万円台の“ウルトラ・プレミアム”マーケットの開拓に乗り出す格好だ。100mLのオードパルファムだと3万円台という“ウルトラ・プレミアム”な価格帯の商材も揃える「セルジュ・ルタンス(SERGE LUTENS)」や、プレステージスキンケアブランド「ザ・ギンザ(THE GINZA)」などを手掛ける直営店ブランドマーケティング部が手掛ける。
「ナルシソ ロドリゲス」の全ての香水に共通というムスクに、アンバーやローズ、サンダルウッド、ウード、パチョリ、そしてジャスミンというの香りをブレンドした“ムスクコレクション”は、三越伊勢丹が開催した香りの祭典「サロン ド パルファン」で10月に先行販売し、一定の感触を得たという。「ナルシソ ロドリゲス」は、同名のデザイナーが97年に設立。2000年代にはニューヨークでコレクションを発表した。昨年は、「ザラ(ZARA)」とコラボレーション(日本は未展開)。03年にスタートした香水は現在世界100以上の国や地域で販売され、“ナルシソ ロドリゲス フォーハー”は、イタリアでナンバーワン、ドイツやスペインでもトップ5に迫るなど、現在も人気を維持している。
資生堂は現在、「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE)」などのフレグランスを手掛けるほか、直近では「マックスマーラ(MAX MARA)」とフレグランスに関する独占ライセンス契約を締結。同じくファッションブランドとビューティに関するライセンス契約を締結して、まずはフレグランスから市場を開拓するロレアル(「プラダ(PRADA)」や「ミュウミュウ(MIU MIU)」)やプーチ(「ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)や「ラバンヌ(RABANNE)」)、コティ(「グッチ(GUCCI)」や「マルニ(MARNI)」)などに追随する。