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特集 アシックス 第5回 / 全5回

アシックス富永満之社長、好調導くデジタル経営 「強みに特化し機能性で勝つ」

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PROFILE: 富永満之/アシックス社長COO

富永満之/アシックス社長COO
PROFILE: (とみなが・みつゆき)神戸市出身。米カリフォルニア・ポリテクニック大学卒、米パデュー大でMBA取得。アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)ニューヨークオフィスに入社以来、IT・コンサルティング畑を歩む。日本IBM、米IBM、SAPジャパン、ワークスアプリケーションズアメリカを経て、2018年アシックス入社。デジタル化を推進し、IT統括部長やCDO/CTO(最高デジタル/情報責任者)を経て、24年1月に社長COO(最高執行責任者)、同年3月から代表取締役社長COO PHOTO : KAZUO YOSHIDA

コロナ禍以降波に乗り、2023年12月期は大幅な増収増益を達成、24年も過去最高業績を更新中のアシックス。24年1月から指揮を執る富永満之社長COOは、日米のIT業界での35年間の経験をもとに18年に入社。以来、データ基点の経営の仕組みを徹底し、成果につなげてきた。既に売り上げの8割以上を海外が占める同社だが、さらなるグローバル化、富永社長の得意分野であるデジタル化で飛躍を目指す。(この記事は「WWDJAPAN」11月4日号からの抜粋に加筆しており、無料会員登録で最後まで読めます。会員でない方は下の「0円」のボタンを押してください)

WWD:コロナ禍以降の急成長をどう見るか。

富永満之社長COO(以下、富永): 成長要因は3つあり、1つ目はやはりプロダクトだ。東京五輪のマラソンでアシックスを履いた選手は約10%だったが、パリ五輪では約20%だった。私の趣味のテニスにおいても、四大大会でも五輪でも男子でシェア1位だ。パフォーマンス商品だけでなく、ファッションやライフスタイル分野でも支持を高め、「オニツカタイガー」も日本に加えてアジアや欧州で存在感を強めている。成長要因の2つ目はチャネル戦略だ。今、売り上げの6割が卸で、4割を直営店やECが占める。この4〜5年で特にECが伸び、チャネルバランスがかなり良くなった。3つ目はデータを元にしたオペレーションだ。需要予測と生産計画の精度が上がり、在庫回転率が向上した結果、営業利益率は24年1〜6月期で17.2%まで高まった。

WWD:18年に廣田康人現会長CEOが社長COOに就き、カテゴリー制を導入。各カテゴリーで強みを磨いてきた。その中で、自身はどんな役割を担ってきたのか。

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