元水泳選手のトーマス・デイリー(Thomas Daley)の華麗なる転身というか、セカンドキャリア、ストーリーに富んでいますね。
水泳のオリンピック選手から、ニット作家へ。マッチョな水着の男性がプールサイドで編み物をする姿に注目が集まりましたが、編み物をすることで競争の世界から離れて、無心になれるのでしょう。いい表情をして手を動かしていますよね。触れるものとしてのウールの魅力についても説得力があり、まさにアンバサダーに適任です。
セカンドキャリアの築き方として学ぶことが多そうなんて思っていたら、なんと渋谷パルコに降臨します。
作品画像をまとめて見たのは初めてですが、デザインにストーリー性があり、色使いも独特で、いい意味で整いすぎておらず、何よりも“手で作る”というプリミティブな喜びに溢れています。
気になって彼のニットブランド「メード ウィズ ラブ バイ トム・デイリー(MADE WITH LOVE BY TOM DALEY)」のインスタアカウントを覗いてみたら、自分の作品だけでなく、世界各地のニット、羊毛、テキスタイルで気になるものなどを投稿しています。色とユーモアと手仕事愛に溢れていて、彼の世界観とそこに共感するコミュニティーが出来上がっている感じが伝わってきます。つい先日私が富士吉田で買ってきたテキスタイル作家の作品も載っていました。どうやら趣味が合いそうです。
さらにウェブサイトに飛んでみたら、オリジナルアパレルの販売もしているし、ポッドキャストにはヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)がゲスト出演しているし、メンバーシップ制度もあるという充実ぶり。起業家、そしてエンターテイナーの側面もありますね。“元オリンピック選手のニット作家”という枠を超えて活躍しそうで注目です。
渋谷パルコでの展覧会は本日から。本人来日の内覧会の模様は本日記事が上がる予定です。こちらもどうぞお楽しみに!
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