ランウェイショーは3年ぶり。カラフルなドレスのイメージが強いが、今回は「今までにない『ハン アン スン』を見てもらいたかったこともあり、ジャケットに本格的に取り組んだ」とデザイナーのハン アン スン。“マニッシュ・ポップ”をテーマに、マスキュリンなテーラードのパンツスーツに、色や素材、装飾でもって持ち味であるポップな要素を加えてオリジナリティを出した。
丈が長めのジャケットと、超ワイドのパンツというスタイリングが主役。ともすると重い印象になる組み合わせだが、そこは幾何学柄のジャカードなど色柄を加えることでポップに。無地の場合は、シルクサテンや白の総レース、薄くなめしたレザー、さらに古着のような毛羽立ち感のあるオリジナルのウールを用いることで軽やかに仕上げている。
テーラード以外のアイテムは、肩章やライダースのディテール使いでマスキュリンな要素をプラス。ライダースジャケットはファンシーツイードで作り、同素材のパンツとセットアップで着る。ふんわりとした印象のミドルゲージのニットには、ネオングリーンのスパンコールを部分的に、大量に編み込みインパクトを加える。ドレス一本調子から脱却し、コーディネイトアイテムを増やしたことは、ブランドの世界観に幅を持たせる結果につながり、大正解だ。
今年で、ブランド設立15年目。現在は、マークスタイラーが展開している。